周年事業のご担当者になられた皆様が、まずはじめにやらなければならない作業が、一次企画書の作成だと思います。
一次企画書は、周年事業計画推進の中核となる部門(経営企画室や総務や広報部門など自社の全業務に包括的に関わる部門が担当することが多いです)が、まずは先陣を切って大まかな概要や方向性を取りまとめ、経営サイドの承認を得るための資料です。
一次企画書で必要な要素は、大まかにいえば下記の3項目です。
●周年事業の位置付けと方向性
●周年事業の規模感と施策案
●周年事業の計画・推進手順
これらの要素について、簡潔に整理し、資料にまとめていきますが、この時点ではまだ実行委員会などの組織も編成されておらず、施策の企画やテーマ、コンセプト、予算なども未確定です。それらは、一次企画書承認後に、実行委員会編成を経て、具体的な計画を策定していく中で決まっていきます。そういう意味では、一次企画書は本計画に入る前の「準備計画書」とも言えるでしょう。
では一次企画書は具体的にどんな風にまとめていけば良いのでしょうか?
例えば周年事業の位置付けについてですが、比較的よくあるケースとしては、現在自社が抱えている課題解決の好機として、周年という機会を最大活用するというものです。その場合を例に挙げて、一次企画書のまとめかたの事例を作成して見ましょう。
周年事業の位置付け
自社を取り巻く課題を整理し、周年との関係性を明確にします。
周年事業の課題
周年事業自体では何を課題とし、前ページで触れた会社の課題解決のためにどのようなスタイルを取るべきかを明確にします。
周年事業の方向性
前段を受け、周年事業全体としての方向性を簡潔な文言でまとめ、位置付けやキーワードと合わせて、わかりやすく可視化させます。
実行組織編成
実行委員会の創設と編成の方針、メンバーなどについて触れます。
実施規模感と施策案
どのレベルを対象に、どの程度の実施スケールや施策項目で行うか大まかな概要を明らかにします。あくまで第一次案で、計画推進の過程における変更や軌道修正の余地は残しておきます。
推進手順
周年当年に向けて、どのようなステップや時間軸で推進してゆくのか明らかにします。合わせて予算確定へのステップも明記します。
以上が、周年事業計画における一次企画書のサンプルになります。これを参考にしていただき、皆様の会社でアレンジして見てください。